Phases of 7 years to “Ending”

Phases of 7 years to “Ending”は、”月光は降り積もる”という作品の番外編デス。
本編を0年目として、ラストまでの7年間を、キャストを変えて綴っておりマス。

00:Departure【完】

二ノ瀬みゆきは白邦中学に通う2年生。夏休み直前のある日、名取戒を含むブラックホークスのメンバーに捕まって乱暴されてしまう。被害者のみゆきと、次期ブラックホークス総長と目されている雪矢和以の汚れ役を自ら引き受けていた戒は、その異常なシチュエーションで見つめ合い、奇妙なシンパシーを感じ合ってしまった。癒えない傷を抱えて世間と男に怯えるみゆきと、加害者側でありながら、衝動的にみゆきを支えたいと求めて足掻く戒が綴る、再び未来へと歩き出すまでの物語。

Interval:旅立ちの日

クリスマスを最後に和以との別れを受け入れた結奈は、それからしばらくして妊娠に気づく。悪阻の苦しさの中、それでもお腹の子への愛しさを感じた結奈は日本を離れて、疎遠になっていた父親を頼りに和以に黙って産む決心をする。 

01:Missing【完】

ブラックホークス幹部の樫崎ミサオは、仲間と喧嘩とゲーム以外にはあまり興味を示さない高校3年生。しかしある日、酔い潰れた4つ年上の岩瀬美冬と出会ってから、彼の基準の全てが変わる。かつて恋人を事故で亡くしていた美冬は、真っすぐに想いを伝えてくる年下のミサオの手を素直に取れず、目を逸らして不本意な言葉で傷つけてしまった。過去で失ったものを、どんな形で取り戻すのか。寂しさに迷う二人が寄り添うまでの物語。

Interval:光繋がる日

日本を離れて半年。決意して日本を離れた結奈は、養子先の上月家に匿われてカナダで暮らしていた。友人となった助産師レベッカと義兄の采配で駆けつけてくれた三宅さんに励まされて出産に挑む最中、月光が降る不思議な世界へと誘われる。そこで結奈を待っていたのは、久し振りに出会う和以の姿だった。

02:Dearest【完】

九頭見組組長、九頭見俊哉は、怪我をして訪れた竜生組仕切りの病院で水守麗羅という女医を知る。絡み合う運命が二人を引き合わせる度に、俊哉は麗羅へと強く惹かれ、己の唯一かどうかを確かめるべく口説きにかかる。だが、壮絶な過去があり、桜賀会の羽賀を強く恨む麗羅は、女としての幸せよりも引鉄を引く事を選んでいた。孤独を抱えた二人が、求める者と求められる者とで共に生きる事を望むまでの物語。

Interval:想い薫る日

留学中の璃子に会いに、休暇も兼ねてワシントンに向かった和以。現地で行われていた桜祭りで、和以は結奈にそっくりな女を見つけて大きく心を乱してしまう。一方、時を同じくして、結奈と、1歳半になる息子の煌もその桜祭りを訪れていた。

03:Forever【完】

花村水蓮には何にも替えられない存在がある。1つ年下で、生まれた時からずっと見つめてきた幼馴染の吉川由菜。家の事情で由菜がフランスに渡ってからというもの、水蓮がその帰りを待つ街では、様々な事件が起こり始める。双月誕生のエピソードを含む、水蓮と由菜が結ばれるまでの物語。

Interval:絆、結ぶ日

カナダで穏やかに暮らしていた結奈と煌。お世話になった保育士に、父親と会った事があると言った煌を、結奈は嘘をついたと考えてしまう。片親で育てている事の難しさと向き合いながら、結奈は首に下げていた十三夜のペンダントを煌に渡した。

04:Treasure【完】

灯和以から引継ぎ、8代目ブラックホークス総長となった嶺井明日真は、兄、今日也を失ってからというもの、自分が生きていくべき方向を見失っていた。そして同じく、今日也を切っ掛けに、竜生組に飼われる事になった甲田莉麻も、ただ淡々と流れ過ぎる日々を重ねているだけ・・・。過去に囚われた二人が、それぞれの立場から事情や事件に巻き込まれ、やがて、知らなかった真実、見えなかった宝物にたどり着くまでの物語。

Interval:積もる日々

カナダで母子二人の生活を送っている結奈と煌。ある日、煌は残り少なくなっていた和以の香水の瓶を落として割ってしまった。涙いっぱいに言葉を失くした煌を、結奈は厳しく、そして優しく抱き締める。

05:Platonic【完】

眞海家には時代錯誤な慣例があり、三男である聖にも、例に漏れず婚約者がいた。相手は、庵家の姫、庵桜子。彼女が16歳になったその日、儀礼的に入籍が成された二人は法的には夫婦となるが、「僕には付き合っている女性が3人いる」という聖の宣言を皮切りに、桜子は初夜すらも捨て置かれた。命懸けてという覚悟で以て、ただただ一途に聖を想い続けてきた桜子と、幼な妻に関して頑なな態度を取り続ける聖が、実り結ばれるまでの物語。

Interval:月が唄う日

親友レベッカと一緒に、イエローナイフにオーロラ鑑賞の旅に出た結奈と煌。そこで出会ったイタリア人だと称するルーメは、なぜか結奈の”女”をかき立てる存在だった。

06:Sincerity【完】

かつて、妹を守るためにブラックホークスを裏切った水守里留。交差した運命の果て、和以の義理の妹となった灯璃子と巡り合い、次第に寄り添うようになっていく。一方、そんな二人を見守る和以の母、灯冴子も、夫である灯和摩との出会いから思い返し、今は亡き先妻、灯紅子との思い出に心を馳せる。誠実の形を模索しながら、二組のカップルが未来へと歩き出すまでの物語。

Interval:巡りあう日

義兄である上月岳人の結婚式を終え、シアトルから戻った結奈はバンクーバーで日常に戻りかけていた。そこにやってきたのは、和以の母である灯冴子。弁護士である冴子の登場に驚き、煌を奪われるのではないかと不安になった結奈だったが、冴子から感謝を述べられて、号泣してしまう。

07:Destiny【完】

父の傀儡とならない為に、処女を捨てようと決めた14歳の伊勢崎美緒の前に現れたのは2つ年上の鮫島巫琴。刷り込みに似た愛撫を思い出に、美緒は巫琴への恋心を密かに育み、巫琴は、そんな美緒を雛鳥に見立てて可愛がっていたが、お互いに複雑な立場と事情を抱えていた事が要因で、気持ちを交わす前に離れ離れに。そんな二人が、抗えない運命の交差を認め合うまでの物語。

Interval:光、別つ日

日本に帰国し、巡り会った和以と煌を目指していた結奈は、宮田の銃弾に倒れてしまう。本編では和以視点で語ったSCENEを、結奈視点で綴った”Ending”。