<Acting By ケリ> 「どれくらいぶりだった?」 エリカに聞かれて照れながらも応える。 「3年、とちょっと?」 「楽しめたんでしょ?」 「というか、・・・優しかった――――――。思い出したら、今でも泣きそうなくらい」 SEXがあんなに優しいものだなんて、私は知らなかった。 <Acting By アキラ> 「彼女のすべてを楽しく探索できたんだろ?」 「楽しく、ね」 遠一の言葉に、ベッドでの彼女を思い出す。 「従順で、受け身。・・・苛々する」 「マグロって話か?」 「違う。―――あれは、一人の男の抱き方が染みついている身体だ」 俺とは違う男の躾が行き届いている身体。 愛しさと同じくらい、嫉妬が渦巻くSEXをしたのは初めてだった。 |