小説:ColorChange


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これで終わりでいいですか?
《 Prologue 》

 "さよなら"は、別れの言葉じゃない。

 かなり昔に、日本でそんな歌が流行っていたような気がする。


 でも"終わり"は、"終わり"。

 その言葉通り、終着点。

 先に道は無い。
 未来は無い。

 希望だって持てないし、期待だってしちゃいけない―――――。



 「終わりだ」


 その言葉だけで、真っ暗な海に投げ出されたような、恐ろしいくらいの孤独感が募る。

 ここで終わり。

 全部終わり。

 振り返った道が、まるで虚像だったかのような現実・・・。



 「――――それを言ったら、"終わり"だろ?」



 ・・・そうね。


 "終わり"――――――、・・・ね。




 『俺達、とりあえず始めてみないか?』


 そうして始まった私達。



 「恋愛してると思っていたのは、ケリだけだよ―――――」



 なんだ・・・。

 始まった時には、もうエンディングは決まっていたのね・・・。




 ねえ――――――、

 それじゃあ、



 「・・・これで終わりでいいですか?」




 終わりの合図は、私から――――――。








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