小説:夜は秘密の花香る


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夜は秘密の花香る
SECRET:02

 今から約四年前。
 大学四年生の秋に、私、西脇 咲夜 さや が都心から少し離れた広い土地に巨大な社屋を持つ、誰でも知っているようなこの大手通信会社に正社員として就職が内定したのは、自分でも驚く程の幸運だった。
 幾らインターンシップの経験があるとはいえ、成績も学外活動も、似たような条件の新卒生は多かった筈なのに、なぜ採用されたのか。
 逆に、友人達が内定を取り続けた中小企業については、私は十三社受けて全滅。
 捨てる神あれば拾う神ありという諺の、その拾ってくれた神様が驚く程に大物だったという話は、今でも酒の肴にされてしまう七不思議の一つだ。



 「おはようございま〜す」
 「おはようございます」

 短い電子音と共に開錠されたドアが開けば、身分証明証でもあるICカードを首から下げた 職員 スタッフ が、挨拶をしながら入って来てはフロアの奥に進んでいく。
 同じ制服を着た彼女達の年齢は様々で、そして例外なく全員が手ぶら。
 個人情報を取り扱うこの部署へは、携帯はもちろん、私物の持ち込みは一切禁止となっている。
 バッグも着替えも、化粧ポーチですら、同じフロアにある鍵付きのロッカールームに全て待機させておくのが通常だ。
 飲み物はブース横にあるリラックスルームで自由に自販機から紙コップで飲む事が出きるから、表立っての不満はあまり出てきていない。


 「ああ、おはよう、西脇さん」

 デスクトップPCの電源を入れて、その起動をぼんやりと眺めていた私に、丁度広いブースの見回りを終えてきたらしい皆藤さんが、整髪剤を使わずにふわふわと自由に遊ばせている髪の毛を混ぜるようにしながら声をかけてきた。

 「おはようございます、皆藤さん」
 「来週からさ、新しいラインナップが増えるって」
 「え?」

 唐突に始まった事から、急を要するタスクなのだと予想して、私はパスワードを入力しようとしていた手を止める。
 僅かに見上げた皆藤は、淡いチャコールのスーツ姿。
 先月四十歳を迎えたけれど、まだまだ爽やか路線をPRできるすっきりとした顔立ちとスタイルは健在で、みんなでこっそり"皆藤カレンダー"と呼んでいる、一回り年下の奥さんが用意してくれる日替わりのシャツは今日は薄い水色。
 つまり意味するのは、本日は水曜日だという事だ。

 「んで、悪いんだけど、今日から金曜までの三日間、スキル外して対応フローチャート作ってくれる?」

 三年も皆藤さんの下で働いているから分かる事。
 この指示は、フロー作成に始まり、百人余のコールテーカーにどうやってそれを展開するか、研修スケジュールまで全てこみこみ。

 「わかりました」
 「よろしく。資料は権限つけて昨日リンク送っといたから」
 「確認します」
 「また紛らわしい名前と仕組みでさ〜、社内の人間がフィードバック必要なくらい複雑なプランを、ユーザー様がそう簡単に理解出来るかってんだよ、現場の苦労を考えろっての、ったく」
 「そんなに大変だったんですか?」

 普段から機嫌を曲げる事の少ない皆藤さんが、朝から眉間に皺を寄せる事自体が珍しい。

 「理解するのに4時間かかったぞ、俺は。このクソ忙しい月末に4時間! で、説明する側も理解が不十分だったのか、いや、あれは新顔だな。実施研修。同じ個所の説明聞いてる筈なのに、確認する度に前提が覆ってさ〜、営業の奴ら、開発部に相当クレーム入れてるよ、あれは」
 「うわぁ…」

 うちの会社は、一般の人が知らないような通信技術の開発、その整備、そしてそれを活用する機器の販売まで手広く行っている。
 知名度があるのはきっとその機器と使用する回線サービスの事で、私が所属するこの部署は、インハウスの顧客サポートチーム。 
 個人取り扱いと企業取り扱いの二班に分かれている。
 マネージャーであるこの皆藤さんをトップに、現在は百十四人のコールテーカー、それを二十人前後に分けて管理する五人のチームリーダー、更にそれを統括する現場トップのスーパーバイザーが三人、というのが一応の図式。
 その中で私は、非常時のコールテーカー兼、スーパーバイザーの補佐兼、部署トップダウンの研修担当兼々々。
 それに加えて皆藤さんの秘書のような仕事もこなしていて、忙殺されるなんて事はないけれど業務時間の密度はかなり濃い。
 人事的に、"秘書"なんて役割はほんとは無いんですけど。

 「わかりました。気合入れて見てみます」
 「頼む」

 ひらひらと手を振りながら、皆藤さんが自席へと歩いていく。
 それを横目で見送って、少しずれてしまった眼鏡を指で支え直し、私は改めてPCのディスプレイに向き合った。
 皆藤さんの席は計五つのデスクで作った「コ」の字レイアウトのお誕生日席。
 私と皆藤さんの間には小谷さん、その向かいに羽柴さん、その左隣、つまり私の向かいには越智さんの席がある。
 一般の職員より三十分早く出社して業務を開始しているスーパーバイザー達のPCは既に起動済み。
 今頃はフロア奥にある小会議室で、昨日得た情報を連携し、それをどう使っていくかディスカッションの真っ最中だろう。
 その内容が、今日のコール数値の改善を生むかも知れないから、一日のタスクの中で毎朝のそれが一番彼女達の温度が上がる時間だと言ってもいい。
 そしてその真剣さが周知内容に反映されればされる程、コールテーカーは自然と業務に背筋を伸ばし、一本一本のコールが良い品質へと進化していく。
 コールセンターの数値の改善は、日々の積み上げがあってこそ。
 特に、月末のこの時期はひと月のアベレージにインパクトが凄いから、一日だって楽観視出来ない。
 私は、その数値を確認する作業はするけれど、直接責任を問われる業務を持っていないから、みんなのように月末地獄という恐怖に苛まれる事はなく、――――――でも、ピンと張った現場の空気はとても好きだったりする。


 「さてと」

 気を取り直し、私は二段階認証を突破して、グループワークのアプリを開いた。
 まずは皆藤さんからのメールを確認。
 添付されたファイルは、なるほど、確かに誰が見ても判り易い手順書にするには理解と手間がかかりそうだった。
 時間は三日貰ったけれど、レビューと差し戻しを考えたら、たたき台は明日までに送った方が良いのかもしれない。
 こういう手順書は、仕組みを公開する側が作成すればいいのにと新人の頃は思ったりもしたけれど、畑が違うと、視点が変わって同じ手順がまるで別モノ。
 つまり、顧客をサポートする為の最良の手順書は、やはり現場でしか書けないと今ではすっかり納得している。

 まずは取り掛かるのは日課の作業。
 デイリーで上がって来る数値をコピーして、マクロの参照元に流し込み、上書き保存。
 その動作確認をとったタイミングで、システムトレイにスケジューラーからのメッセージが上がってきた。

 「皆藤さん。フロア会議、十五分前です」
 「お、了解」
 「昨日の数値、送信しておきました」
 「ありがと」

 ノートPCをたたみ、鞄から煙草ケースと財布を取り出してズボンとジャケットのポケットにそれぞれ仕舞い込んだ皆藤さんは、これから会議が始まるまでの間、喫煙ルームで煙草を吸いながらコーヒーも飲んで、顔馴染みと情報交換、そのまま会議室へ直行というのが水曜の恒例スケジュール。

 「行って来る」
 「いってらっしゃい」

 ノートPCを肩に乗せて歩き出した皆藤さんの後ろ姿に、一瞬だけ目をやりながらそう送り出していると、

 「西脇さん、おはよう。ミーティングの資料、間に合いそう? 昨日進捗確認してなかったから」

 入れ替わりでやってきたのはスーパーバイザーの一人、越智さん。
 私服着用が認められている役職者の中で誰よりもエレガントな服装を好む三十四歳の彼女の本日のチョイスは、首の後ろからの襟の形がとても素敵なオレンジのジャケットスーツ。
 スレンダーな(痩せすぎじゃない)モデル体型の越智さんの魅力をとても引き立てていて、それだけでも十分にキラキラと目映いのに、更に注目すべきは思わず三百六十度から眺めたくなる、きっちりと巻きあげられた髪のセット。
 一筋の乱れもない毎朝のあまりの完璧さに、絶対に実家が美容院! という説が濃厚にある。

 「越智さん。おはようございます。資料は大丈夫です。大方仕上がっているので、午前中には一度レビュー依頼出しますね」
 「そう、よろしく」

 いつも通りのやり取りを終えた私は、「はい」と返事をしながら視線を戻しかけたけれど、

 「…あの、私何か、忘れている事がありますか?」

 何故かこちらを見たままで次の行動に移らない越智さんに気が付いて、何かミスがあったのかと不安になってしまった。
 そんな態度が顔に出たのか、越智さんが小さく首を振る。

 「そうじゃなくて、西脇さんあなた、確か今期で役職がついたわよね?」
 「え? ――――――あ、はい…」

 そこまで言われて、私は越智さんが何を伝えたいのか理解に至った。
 今、私が着ているのは、薄いサーモンピンクのスカートと、白いボタンが三つついた同色のベストに、中から着る白いシャツ。
 4月に入ってから、女子社員の制服は夏物の着用がルールとして周知され、確かに私も、4/1付で業務主任として役職がつき、自由私服の権利を得る事は出来たけれど、そのままみんなと一緒に衣替えに倣った。
 シャツ以外は、希望があれば二着までは会社支給で、シャツだけがピンからキリまで選べる会社指定の購買購入。
 ただし、冷房に過敏という理由などで、自前のものを羽織る事は可能だ。

 「発令後は、まずは私服を楽しむ人が多いのよね。大抵はコーディネートに貧窮して制服に戻るけど。でもあなた、一度も私服がないじゃない? 若いのに珍しいなって思っただけ。不躾に見て悪かったわ。そんなに深い意味はないのよ」
 「そう、ですか」

 越智さんなりに話が終着したという事なら、その疑問には答えなくてもいいという事だろう。
 そう判断した私は、曖昧に笑ってから逃げるようにPCへと視線を戻す。

 「――――――勿体ないわね」
 「え?」

 越智さんがまた何か言ったような気がしたけれど、顔を上げれば、眼鏡の縁の中にいる越智さんは既に席に着いて仕事を始めていて、しばらくその俯き加減の綺麗な顔を見つめた後、私もまた、終えていなかったメールチェックの作業に戻る。
 暫くすると、エンターキーの強い越智さん独特のキータッチが、いつも通り響き始めた。





 九時。
 サポート回線が開かれて、スタンバイが出来たコールテーカーから順にコールが割り振りされ始める。

 「お電話ありがとうございます。カスタマーサポートデスクでございます」
 「プランご変更のご相談でいらっしゃいますね? かしこまりました。専門の担当にお繋ぎいたしますので、お電話そのままでお待ちくださいませ」

 フル出勤で、通常は八十名体制。
 クローズする十八時まで、デスクは常に七割以上の稼働状態だ。


 「西脇さーん。社員研修終えてくる新人の申請、頼んでいい?」

 十時を過ぎた頃、止まらなかった エスカレーション 指示要求 に漸く小休止のタイミングがやってきたのか、芝居がかったヨロヨロ感で自席へと戻ってきたのはお隣の小谷さん。

 「いいですよ。一日付から人数に変更無しですか?」
 「ないない」
 「今日は皆藤さんが午後戻りなので、承認に半日かかる事になります」
 「了解了解。私今日は午後休だからNO 問題 マンタイ

 言われて、ホワイトボードを見れば確かに、小谷枠に午後休のマークがついている。

 「娘とね、これからランチ」
 「ああ、大学生になると、そういうデートも出来るんですね」
 「そうなの。――――――ふふ」

 急に声を上げて笑い出した小谷さんに、黙々と作業をしていた越智さんも顔を上げる。
 私達二人からの疑問が言葉もないままに通じたらしく、小谷さんは口を斜めに悪戯っぽく笑った。

 「娘がね、西脇さんみたいなのが良いって」
 「え?」
 「ほら、去年の終わりに、外で偶然会ったでしょう? あの時の西脇さん、すっごくお洒落してたじゃない? 綺麗じゃなくて、可愛いでもなくて、キレカッコいいって感じの中間が娘の好みらしくて、ああいうのを目指したいらしいわ」
 「…」

 それが、クリスマスに大阪から来てくれた元カレを駅まで迎えに行った日の事を言われていると思い出して、僅かに苦笑を返す。

 「普段の西脇さんはあんなんじゃないって、何度言っても信じてくれないのよ」
 「髪を下ろしただけでそこまで言っていただけると、恐縮しちゃいます」
 「何言ってるの。その眼鏡だって、ホントは不要でしょう? あの感じ、凄く素敵だったじゃない。いつもそうすればいいのに」

 小谷さんの無邪気な言葉に、伊達メガネに思わず手をやった。

 「あの、何て言うか、慣れたらなかなか外せなくて…」
 「はは。それもちょっと分かるけどね」

 越智さんが真顔で見つめていた事に、私は気づかない振りをした。





 「馬鹿だね、 咲夜 さや

 社食の味気ないテーブルの向こう側で、入社以来ずっと仲の良い同期であり親友である金井未希子が口を尖らせている。
 その口の中には目の前の山盛りパスタの一部が入っているかいないか。
 それが疑問になる程に本当に突然の切り出しだったから、私は瞬きをしながら次の言葉を待つ事になった。

 「せっかく元カレ以外を知ったんじゃない。ソレ、あんな奴の名残だと思って、もう捨ててやめちゃえば良かったんだよ」

 一気に声に出した後、未希子は手に持ったフォークでクルクルとパスタを絡めて、それから口に運んでいく。
 美味しい、と一瞬だけ頬が緩み、でも直ぐに、私の為に怒りを前面に持ってきてくれる感情に素直な未希子は、三か月前の彼との騒動をはじめ、先週末に、私が捨て身の冒険をした事を知る一人。
 ちなみに、ホストを奨めてくれた親友とは別人だ。

 「うん…。そうだね」

 この時点で、未希子に言える事は何も無く、とりあえず、サクさんとの一夜の後も全く変わっていない自分の恰好を見下ろしてみる。

 私服を着けられるチャンスがあるのに、そこに思考を使わない私は、女の子としての楽しみを少し損してしまっているのかも知れない。
 例えばこの眼鏡だって、視力は両目とも2.0の私には本当は必要のないもの。
 巻かなくても便利にクルクルしている栗色の髪は、学生の頃のように楽しくアレンジセットする事もなく、いつもきつく後ろに結んでいるだけ。
 出来るだけ前髪で顔は隠して、出来るだけ俯いて、仕事中はPCだけを見て。
 それを望んだ元カレに、私は誠実に頷いてきたのに、

 「今時いないわよ。"遠距離なんて不安しかない。お前が浮気するとかじゃなくて、帰り道とか、会社でセクハラされてんじゃないかとか、マジで心配で仕方ない。だから、俺と一緒の時以外は、出来るだけ地味な格好でいてくれないか? 俺の為に"――――――なんて私から言わせればハラスメント紛いの言葉でもって、情けなくも恋人のお洒落の自由を奪う男」

 芝居がかったセリフを交えながら言っていた未希子が、ふんっと鼻を鳴らして一拍挟む。

 「んで、その挙句に自分の方ががっつり浮気とか。ちゃんちゃらおかしいから」
 「未希子」

 演劇部にいたという未希子の声は、小さくても結構通るから、私は思わず辺りを見回していた。
 少ないランチタイムを活用しようと、おしゃべりに花を咲かせている誰もが、他人のおしゃべりなんて気になる筈もなく。

 「 咲夜 さや には初めての彼氏だったから大切にしたかったのかも知れないけどさ、はっきり言って、さっさと地獄に流して次に行こうぜって思ってたのよね」
 「未希子…、地獄って…」
 「恨みと愚男は流していいのよ。必要な事だわ。今度見せてあげる」

 アニメ好きの未希子の事だから、きっとその類の話なんだろうと、私はグリーンカレーをスプーンに乗せて頬張った。
 独特の香りと風味が、ふと、サクさんの事を思い出させる。

 お金…足りたのかな。

 連絡をとっていた携帯は、直ぐに解約したから連絡を取る術は無い。
 それだけ払えばお釣りがくるよと、紹介してくれた親友がラインでそう言ってたから多分大丈夫だとは思うけど…。

 「でもま、 咲夜 さや を隠したくなる気持ちは、ちょっとは分かるけどね〜」
 「え?」

 まるで共感を示すように頷く未希子は、数カ月に一度、それもたった数日を過ごす頻度でしか会えない彼氏の為にどうして地味な格好で生活する必要があるのかと、ずっと私に疑問を呈してくれていた。
 それでも、彼は私が初めて好きになった人だし、初めての彼氏で、在学中に付き合った二年間はとても楽しかったし。
 遠距離になってからも、ちゃんとお互いを大切にし合えている関係だって信じていたから、それくらいで彼が安心出来るのならと、そんな束縛に特に大きな不満は感じていなくて――――――。

 だからこそ、別れた後、その寂しさを乗り越えるのに苦しんだ三か月。
 お正月に、彼が恋人を連れて実家に帰ったと聞いた日は、声が枯れるまで大泣きして、でも仕事は休めないし、頑張って乗り越えようって足掻いても、彼一人としか経験のない私は、どんな些細な事も"思い出せるのは彼との事"だけ。

 楽しい時間を思い返す程、大学時代の誠実だった彼に会うのが嫌だった。
 夜に求めてしまう温もりが、彼との行為しか想像できないのが嫌だった。
 夢で望んでしまう情熱が、彼以外に想像できないのがとにかく嫌だった。

 誰かに上書きしてかき消して欲しい。
 せめて、彼以外を思い出せる経験が欲しい。

 その望みを叶えてくれたのが、私の二人目の人になってくれたサクさんで、
 きっとサクさんがその道のプロだからなのかも知れないけれど、あの夜の経験が、過去に俯ていた私の顔を上げさせてくれたのは確かだ。

 これを糧に、いつか出会う、別の誰かとの運命を信じられる。
 そう前向きに歩き出せただけで、払った金額以上に価値があったと、私は他人なら愚かだと哂うかもしれない冒険を、心から納得して受け止めている。


 「でも私は、敢えての逆をしたいわ」

 ぼんやりと考えに浸っていた私を他所に、未希子はニヤニヤと話し続けていた。

 「ここら辺にいる奴らに、大声で叫んで見せつけてやりたい。 咲夜 さや 可愛さ 秘密 を」
 「…未希子」

 思わず困ってしまった私を他所に、クルクルと、フォークを回しながら未希子の言葉は楽しそうに続く。


 「こんなに地味な格好で、人目を避けて静かに生活してきた西脇 咲夜 さや が、実は母校の大学で準ミスになったくらいの美少女だなんて、ここにいるだーれも知らないとか、ウズウズしちゃうわ」








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