小説：SCENE

「ColorChange」より
遠一×トーマ

　「――――――おい」

　「・・・」

　「――――――おい」

　「・・・何ですか？　遠一さん」

　「今、誰にメールしたんだ？」

　「遠一さんには関係ありません」

　「・・・この前のホストの奴じゃねぇだろうな？」

　「・・・もしそうだとして、何か問題があるんですか？」

　「問題って、おま、・・・って、何してんだ？」

　「何って、帰り支度です。もうお互いに"用は済んだ"でしょう？」

　「は？　待て、おい」

　「――――――まだ何か？　遠一さん」

　「・・・その、」

　「・・・・・・もういいですか？」

　「・・・クソ、ムカつくくらいカッコつけらんねぇ」

　「――――――え？」

　「行くな」

　「・・・」

　「行くなよ。・・・お前は、オレんだろうが」

　「・・・」

　「最初っから変わってねぇ。・・・誰かと一緒にいるなら、お前がいいと思っちまう」

　「遠一さん・・・」

　「最近、お前の機嫌が悪いのは気づいてた。――――――けど、何が悪いのか、何が足んねぇのか、全然判んねぇ、・・・頼むから、ヒントくれ」

　「・・・」

　「おいッ！」

　「・・・・・・遠一さん、僕も・・・、結構面倒くさい男なんですよ」

　「――――――は？」

　「遠一さん、あなた、――――――僕の名前、知ってますか？」

　「・・・え？」

　「僕の望みは、それだけです」

　「・・・あ」

　「・・・このチョコ、せっかく買ったので、置いていきます」

　「あ、おい、待て」

　「・・・」

　「・・・――――――トーマ！」

　「――――――」

　「・・・悪かった、トーマ」

　「・・・・・・次は、ちゃんとベッドでも名前を呼んでください。――――――"ハジメ"」

　「・・・」

　「それじゃ。これからケリと約束があるので」

　「――――――・・・やべぇ、――――――名前呼ばれるだけで勃っちまった」

　イチ香（カ）より一言：　やり手でも、トーマに弱い遠一さん。一句ｗ

著作権について、下部に明記しておりマス。

イチ香（カ）の書いた物語の著作権は、イチ香（カ）にありマス。ウェブ上に公開しておりマスが、権利は放棄しておりマセン。詳しくは「こちら」をお読みくだサイ。